排熱利用でエネルギーを有効活用
エネルギー資源には限りがあるため、無駄なく有効活用しなければなりません。特に熱に関しては工場などで機械設備などを動かす際に発生するため、有効活用できる余地が多いです。ここでは、熱を有効活用する排熱利用について解説していきます。
目次
排熱利用とは
排熱というのは、工場などで機械設備などを稼働させる際に、発生する熱のことです。機械設備を稼働させるには、電力などのエネルギーを消費するでしょう。しかし、投入したエネルギーのうち全てが機械設備を動かすことだけに使われるわけではありません。一部が不可避的に、熱エネルギーへと変換させてしまいます。わかりやすい例が、家庭用の電化製品などを長時間使用していると本体がだんだんと熱くなってしまう現象と同じです。
本来なら、工場の機械設備から出る排熱はただ放出されるだけですが、その熱を有効活用させるのが排熱利用です。
排熱利用の仕組み
機械設備から発生した熱をそのままの形で利用できれば理想的ですが、実際にはなかなかそうもいきません。お湯を沸騰させられるくらいの高温熱なら排熱利用しやすいですが、工場などでは中途半端な温度の熱が発生することも多いです。
そのため、ヒートポンプという装置を使う方法で排熱利用がよく行われています。ヒートポンプというのは、コンプレッサー圧縮機で低温熱の圧力を高めて高温熱に変換できる装置です。これを使うことで、10度から40度程度の低温熱でも、有効活用できます。
排熱利用の具体例
排熱利用の分かりやすい例としては、飲み物の自動販売機や自動車の暖房が挙げられます。
冬の寒い時期の自動販売機は、COLDの飲み物とHOTの飲み物が同じ自動販売機で販売されているでしょう。これはCOLDの方で飲み物を冷やす際に発生した熱を排熱利用して、HOTの方を温める仕組みになっています。
車の暖房は、エンジンで発生した熱を排熱利用する仕組みで温かい空気を発生させています。車のエンジンからは、かなり高温の熱が発生しており、普段は冷やして熱くなりすぎないようにしています。ですので、車内を暖かくするくらいの熱はエンジンから発生する熱で十分確保できるのです。車内の暖房は強めに設定しても、電気もほとんど消費しなく燃費にも影響がないので、冬の寒い時期は我慢せずに車内の暖房を使いましょう。
まとめ
排熱利用は、捨てるはずの熱をエネルギーとして有効活用する方法であるため、省エネに役立ちます。自動販売機や自動車の暖房など、身近で利用されている例も多いです。工場などで、まだ排熱利用の仕組みを導入していないところは、ぜひ導入を検討してみてください。
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