熱交換器の調子が悪いときによくある原因
熱交換器を長年使用していると、設置当初よりも性能が落ちてきたと感じることがあるでしょう。そのようなときには、原因を特定することが大切です。ここでは、熱交換器の調子が悪いときに、考えられる原因を紹介していきます。
目次
配管内部にスケールが付着している
熱交換器では、冷媒が熱を運ぶ役割を果たしていますが、主に水がその冷媒と使われています。そして、水にはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が溶けており、これらが配管内で少しずつ析出していったものがスケールです。
配管内部スケールが付着した状態で使用を続けると、上から新たなスケールが付着し、どんどん厚くなっていきます。一方で、スケールは熱伝導率が非常に低いのが特徴です。これが配管内部に蓄積することで、熱の移動がスムーズにいかなくなってしまいます。
もし、配管内部にスケールが付着しているようなら、強酸性の洗浄液を使用して除去しましょう。
ガスケットが劣化している
ガスケットというのは、配管と配管の接合部分などに使われているゴム製の部品です。ガスケットがあることで、気密性が保たれています。
しかし、長年使用していると少しずつ劣化していき、それに伴って気密性も損なわれていきます。劣化がひどくなると、亀裂が入り、破損するかもしれません。そうなると、流体が漏れるなどの不具合が生じてしまいます。
また、ガスケットの寿命は使用環境によって異なり、低温の環境だと長持ちしやすいのが特徴です。逆に高温の環境で使用すると劣化が早く、短期間で寿命を迎えます。
ガスケットは消耗品であるため、劣化の兆候が見られたら、交換するようにしましょう。
プレートが腐食している
熱交換器のプレートにはステンレスやアルミなど、腐食しにくい金属が使用されています。アルミやステンレスは、表面に不動態皮膜が形成されており、水や酸素に触れても錆びることはほとんどありません。
しかし、それでも長年使用していると、不動態皮膜が剥がれて腐食する可能性があります。腐食したアルミやステンレスだと、熱が伝わりにくく、本来の性能を発揮することはできません。
まとめ
熱交換器はメンテナンスをしないで使用し続けると、劣化が進みやすくなり、機能しなくなる恐れがあります。
本来の性能を保ち、長く使用するには定期的なメンテナンスが欠かせません。特にスケール蓄積防止のための、配管掃除は大事ですので、定期的に実施するようにしましょう。
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