熱交換器で熱を有効活用!スチームヒーターの仕組み
熱交換器はさまざまな場面で活用されていますが、スチームヒーターもその内の1つです。スチームヒーターを使用すれば、石油や電気などを熱源として使用する暖房器具と比べて、省エネにつながります。ここでは、スチームヒーターの仕組みについて見ていきましょう。
目次
スチームヒーターとは
スチームヒーターは、ボイラーなどで発生した蒸気の熱を熱源として使用する仕組みのヒーターのことです。スチームヒーターという名称から、室内に蒸気を放出するようなイメージを持つ人も多いかもしれませんが、そうではありません。
ヒーターや配管の内部から蒸気を外に出すことなく、熱だけを移動させます。蒸気がエアコンのガスのような働きをしているものと捉えていいでしょう。
蒸気で室内の空気を暖めると、蒸気は熱を奪われて温度が下がります。そうなると、気体である蒸気の状態ではいられなくなり、液体のドレンとなって排出される仕組みです。
排出されたドレンは、再びボイラーのところへ戻されて加熱され蒸気に変化します。そして、スチームヒーターに投入されて、同じように熱源として繰り返し使用されるという具合です。また、蒸気を移動させる際には蒸気の圧力を利用するため、ポンプを設置する必要はありません。
工場内で放出される熱を有効活用できる
工場などで使用している生産設備では、製品を製造するのに伴って蒸気が発生するものも多いです。通常であれば、そのような蒸気はそのまま捨てられてしまいます。水だけでなく、熱も捨てていることになるため、もったいないです。
そのような工場には、スチームヒーターを導入することで蒸気を捨てずに有効活用できます。スチームヒーターで暖房すれば、エアコンなどの暖房器具を使用しないで済むため、暖房費を節約できるでしょう。地球環境保護や温室効果ガスの削減にもつながります。
また、蒸気の代わりに温水を熱源として使用する、温水ヒーターというものもあります。ポンプが必要になりますが、それ以外の仕組みはスチームヒーターとほぼ同じです。温水が排出される設備を使用している工場であれば、温水ヒーターを導入するのもいいでしょう。
まとめ
スチームヒーターは、蒸気の熱を利用して室内を温める暖房器具です。工場などの設備から発生する蒸気の熱を有効活用することができます。工場のランニングコストを削減しながら地球環境保護にも役立つので、ぜひスチームヒーターの導入を検討してみてください。